FAKE‐LAKE

拷問を受けて死んだ兄とレイの姿が重なり、アツキは涙声になった。

優しく頭を撫で、もう一度約束する。

「必ず助けに来るから、生きててくれ」

目の前にいるこの人は一体誰なのか、敵か味方か、本当に信じられる人なのか。今のレイにとってそんな事はどうでもよかった。

温かい手の温もりと、例え嘘でも助けたいと言ってくれた事が嬉しくてレイは微かに頷いた。

アツキは立ち上がる。そうと決まればぐずぐずはしていられない。早くセティに詳しい話を聞かなければ。

「……あ、の……」

何か言おうとするレイに気づき、アツキはしゃがみ込む。

「なんだ」

レイは力を振り絞り、掠れた声で途切れ途切れに言った。

「お願い……アンジェ、に、伝えて……」