FAKE‐LAKE

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水。水が飲みたい。レイはひどい喉の渇きに喘いだ。

ギィと扉が開き、兵が食事を運んでくる。

水。水だけでも一口飲みたい。

床に横になっているレイの前にトレイを置き、兵は乱暴に彼の体を起こした。

「食事だ」

両手を後ろで縛られているため、自分では食事を取れない。兵はスープの器をレイの口元に運ぶ。

飲める、と思った瞬間、兵は器を傾けレイの顔にスープを浴びせた。

首筋を伝って流れるスープの塩気が傷にしみる。焼けるような痛みをレイは必死で堪えた。

「ああすまん、汚したな」

ニヤリと笑い、兵は水の入ったコップを手にする。

バシャ、と顔に冷たい水をかけられた。一日に一度しか与えられないコップ一杯の水。

「食事は終わりだ」

悲嘆にくれているレイの表情を見て、兵は笑いながら出ていった。