FAKE‐LAKE

「いつまでに仮説をまとめておけばよいでしょうか」

その写真に写る人物を記憶に留め、メモとファイルを鞄にしまいながらセティは尋ねる。

「急ぐ必要はない。半月後でも構わないさ」

「わかりました。やれるだけやってみます」

深く頭を下げて部屋を出ていくセティの姿に、博士は呟く。

「セトナはロジェに似ているな」

ロジェ・ウェッジウッド。真面目で優秀だった、かつての助手。

そして裏切り者になった人物。

「上手く行けば、奴も見つけられるかもしれん」

くっと自嘲するように笑い、博士は立ち上がった。