FAKE‐LAKE

苦しそうに呻くのと楽になるのを繰り返すアンジェを、レイは一日中付きっ切りで看病した。

「薬さえあれば……」

レイは夕焼け空を見つめて呟いた。

「薬……」

アンジェが突然苦しみだす。痛みに耐えるため強く握られた手が痛い。

「アンジェ」

虚ろな目が薄く開きレイを見た。苦しいはずなのにアンジェは笑顔を見せようとする。レイの頬に涙が伝った。

「アンジェ、死なないで」

お願い。アンジェを助けて。お願い、誰か……!

ふと、レイの脳裏にある人の姿が過ぎった。

「……ニール」

ニールにさえ会えたら、アンジェの薬を貰えるかもしれない。

このままじゃ、ニールが来る前に――いや、今すぐにだってアンジェがどうかなってしまうかも知れない。迷ってる時間は無い。

ぐいと涙を拭い、レイは覚悟を決めた。