FAKE‐LAKE

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「まいったな……」
 受話器を置いたセティは両手で頭を抱えこんだ。
 博士の言葉が耳元でこだまする。
『Rが見つかった』
 それは、博士がアンジェに気がつくのも時間の問題だということ。いや博士の事だ、もしかしたらすでに気がついているかもしれない。
『まだ捕獲していないが、打ち合わせをしたい。明日、私の研究室ではなくて直接F基地に来てくれないか』
 アンジェの事がなければ、これで一仕事終わるはずだった。
 そう、青い鳥――レイがアンジェの家にさえいなければ。
「どうしたらいい……?」
 前に進むべきか後退すべきか。もしくは抜け道を探すか。
 どう、すべきか……。
 一番の着信ランプが光る。気を重くさせるコール音。
 大きな溜息を一つついてから、セティは受話器を取った。