FAKE‐LAKE

ひとしきり泣いて落ち着いたレイは、アンジェの代わりに夕食を作ると言ってキッチンに向かった。

レイが思い詰めたりしないか心配だったアンジェは、寝ててねというレイのお願いを無視してゆっくり居間へ下りる。

「あ、アンジェ寝てなきゃ駄目だよ」

「だってなんか起きたくなったから」

苦しくなっても知らないよ、とレイは怒った真似をする。

すでに料理のいいにおいが漂っていた。アンジェはソファーに座り、料理をしているレイの姿を眺める。

『青い鳥を狙う人間は沢山いる』

『自分の体に何が起きているのかわからないんだ』

博士はレイが特別な能力を持っていると言って、訳の分からない実験を繰り返していた、と以前聞いた。

そのとおり、レイは不思議な力を持っているのだろう。それが何かはまだ分からないけれど。