FAKE‐LAKE

「――っ……!」

自分の悲鳴で幼いアンジェは目を覚ました。

まだ博士の所にいると勘違いした彼は、ソファーの上にいる自分を、そして周りの景色を何度も確かめる。

ここは、おじさんの家だ。博士の部屋じゃない。

ほっとしたら涙が溢れだした。

「ふ……うっ、く……」

泣きながらおじさんの部屋に向かう。左腕が痛い。

「お、じさん……?」

ノックしても返事がない。

ドアノブは小さなアンジェが手を伸ばしても届かない高さにある。

「おじさん……どこ?」

不安に駆られ、何度もおじさんを呼んだ。

返事は返ってこない。

「……こ、怖いよぅ……」

アンジェは部屋の隅にうずくまり、震えていた。

おじさん、お願い。僕を独りにしないで。

そばにいて。お願い……。