FAKE‐LAKE

「BからQまではもしかして」

博士は大きな溜息を一つつき、皆まで言わぬセティの問いを肯定した。

「その通りだ。BからQまでは、遺伝子操作は上手くいったものの成長しきらなかった実験体だ。死産と言えば良いのかな」

「そうですか。やはり難しい分野なのですね」

セティの言葉に博士はうむ、と頷く。

「Rは唯一成功した実験体だ。例の法律が出来て研究所が閉鎖される直前に成功した。ただ、急いだせいか計算通りには出来ていなくてな。何かはあるはずと様々なテストを繰り返したが、未だ秘めている能力が何なのか分からない」

確かにRの資料は沢山あった。読むだけで一日かかりそうだ、と無言で呟く。

続く博士の説明を聞きながら、セティは他の資料に目を通した。

「Aは遺伝子操作の研究ではないのですね」

セティの問い掛けに、博士は苦い表情で答える。