FAKE‐LAKE

「行こ。朝ご飯出来てるよ」

ほら早くと元気よく引っ張る手が優しくて。温かい日だまりのような笑顔が愛しくて。

アツキは自分の中に小さな揺らぎを感じた。

――君のために、俺は変われるだろうか?

『……アツキの味方よ。何があっても』

君のためになら、俺は過去を越えられるだろうか……?


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥


「すっごーい! こんなに沢山!」

杏の木に登って実を収穫していたレイが、嬉しそうにカゴを見せて笑った。

「そろそろにしたら?」

さらに上の枝へと手を伸ばすレイに、二階の窓から見ていたアンジェは声をかけた。カゴはすでに溢れそうなくらい一杯だ。

「んー、もうちょっとー」

「いいけど、落ちないように気をつけなよ」