それから20分程経つと家の外に車が止まり、少しの間の後に去っていく音が聞こえた。 家のベルが鳴り、私は玄関のドアを開けた。 「こんばんは」 目の前に現れた女性の声は、電話で話した声と同じだった。 そして、一度だけ見たことがある、赤い車に乗っていた女性だった。 「こんばんは……」 小さく頭を下げた私に、その女性はにっこりと微笑んだ。 ずっと気になっていた人 ずっとおまわりさんの恋人だと思い込んでいた人 その人が、今目の前にいる。