それなのに…… 何もしないでいると、どんどん臆病な私が心の中に現れてきた。 『けど、やっぱり……』 って私の決意を押し返そうとする。 強くなりたい。 臆病な私を跳ね返したい。 そう願うほど、私は臆病になってしまう。 「智子……私、やっぱりおまわりさんに連絡するなんて出来ないよ……」 「美樹……?」 弱音を吐いた私は、智子の顔をまともに見ることも出来ない。 せっかく応援してくれてる智子の気持ちまでもを、私は裏切ってしまったように感じた。