――……そんなこと、今はどうでもいい。

聡にどう思われていようと、今日もまた一緒にいられる。

それだけで私は、極上の幸福のなかにいられるのだから。



自分のマンションに戻った私は、慌しく携帯電話をチェックした。


【不在着信 五件】
【新着メール 二件】


携帯の画面に表示されたアイコンと、それらを知らせるイルミネーション。

開いてみれば、それらはすべて誠司からの連絡だった。


「……もしもし、誠司?」


ワンコールで電話に出た誠司に、私はすぐに謝る。


「ごめん、昨日……。なんだか体調が悪くて、寝ていたの」