聡がいるなら、たとえそこに、十字架も神も存在しなくていい。

未来を誓い合うのは、聡、ただ一人だから……――。



今年最後の花火とともに、夏も去っていく。

秋。風が少しずつ冷たくなり始めた頃。

聡は、IT関連の企業へ就職が決まり、カフェの仕事を辞めた。


しだいに近づいてくる、私と聡の結婚。

聡は、私との新しい生活の第一歩として、これまで住んでいたマンションを引き払うと言った。


「じゃあ……、私の部屋に来る?」

「それじゃ意味がないよ。狭くてもいいから、新しく部屋を見つけよう」

「うーん……」