「どこか行くの?」 「あぁ。店から呼び出しがかかってさ」 「じゃあ……私も帰ろうかな」 「うん、ごめん」 聡は……。 誠司のように「ここで待っていて」とは、言わない。 聡の帰りを待たずに自分のマンションに帰るという私を、一人、この部屋に置いてはいかない。 ここに来たときの服を再び着て、私は聡と一緒に部屋を出た。 「――うちまで送るよ」