私が尋ねた質問に対しても、詳しくは話さない。 曖昧に話をそらしたり、YESかNOかでかわすだけだったり、必要以上なことは答えなかったり。 でも、私に対する気持ちを語るその口だけは、嘘はなにひとつとして含まれていないと信じている。 「……なんか、騒がしいな」 食べ終えた食器を返却口に出しているとき、食堂の入り口付近の騒がしい声に誠司が顔をしかめた。 「どうしたのかな」 振り返ると、入り口に社員たちが姿勢正しく立っており、ペコペコと頭を下げているのが目に入った。 「……社長のおでましか」