「……ナオヤ、聞こえてるか?」 ――うん。聞こえてるよ…… 「云ってみぃ。暇だから、聞いてやるよ」 沈黙の電波だけが飛ばされてくる。 ナオヤがこんな風になるなんて、珍しい。 確かに喜怒哀楽の激しいヤツだけど……いつもならヘコんだ時だって「聞いてよ聞いてよ」って、うるさいんだから。 「ナオヤ、云いたくなら無理に云わなくてもいいけどさ。今更、アタシに隠すこともないだろ? さんざん、人の裸見といてさ」 ――そうだよね……