「あのさ、電話してよ。いつでもいいから」



思い出した!! それを訊きたかったんだ!



「そうだよっ! だからそれを……」



また、手が伸びてきたのでその前に口をつぐんだ。



ヤツがニヤッと悪戯そうに笑った。



「だから〜、電話してよ。ねっ」



云いながら、後退りで離れていく。



「わざわざ電話するような内容でもないし……、メールでいいじゃん」


「いいや! アキラはきっと電話したくなるハズだから」