うなだれる私を揺さぶりながら横やりが入る。 「ねぇ、何? もしかして、アキトのバンドって今日が最後なの?」 耳元に久太郎がちょっと焦ったように問いかける。 「ん……、あぁ、違うと思う。アイツがバカなだけだから」 「なぁんだ。良かったぁ、きっと死ぬ気で頑張るみたいなことよね?」 「さぁ」 溜め息混じりで答えるしかないでしょ。 ホント、マジで喋らんほうがいいよ、ナオヤは。