コンビニを出て、ナオヤの家に向かう。 ひとりスキップしながら、両手の荷物を振り回すナオヤに後ろからアキトが声を掛ける。 「こらっ、ナオヤ! 振り回すんならビールは持つなよっ」 「大丈夫! バケツの水もこぼさないで回せるから」 意味のわからない自信満々の答えにため息を吐いたら、アキトと被った。 「アイツといるとため息がクセになるよな」 「アタシもそう思う」 「持つよ」 と云った時には、もう私が持っていた袋を取り上げられていた。