一方、 深く煙を吸い込んで、何故か返事に躊躇する自分に違和感を感じながら、想いを巡らせるアキトがいた。 出来れば、自分の返事を待たずにナオヤが喋り出すことを期待して。 「だからぁ〜、オレがアキラを好きなのは当たり前なの。だってオレがお父さんになるって約束したから。 でもって、アッキーの好きとは種類が違う」 そう云って、アキトの前に立つナオヤの後ろ姿はなんだか潔く見えて、アキトは自分の気持ちに答えを出せないもどかしさを隠す。 「俺はまだ、その好きかどうかも分かんないんっだっつうの」