「俺はその成績を落とさずにバンドの練習に来るのだって、相当大変だと思ってるよ」 アキトが腕を伸ばして、その大きな掌でハルタの頭をグシャグシャと撫でると、照れたようにハルタが首をすくめた。 「そっかぁ。学生さんは大変だよねぇ。 てか、ハルちゃんって因みに頭イイの?」 感心しながら問いかけるナオヤにアキトが答える。 「ナオヤ、ハルタが行ってる学校知らないの? 偏差値ハンパないんだぜ。超優秀じゃないとそもそも入れないんだよ」