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「いいか、ナオヤ。ハルタが今こうして微妙な時期にバンドなんてやってられるのはな、ハルタがこれまで培ってきた信頼があるからなんだよ。
だから、それを俺達がわざわざ崩してどうすんだよって話しだよ」


「ほえ? 信頼?」


ぽかんと口を開けるナオヤと、苦笑いのハルタ。


「じゃあ、もし仮にここでハルタに酒飲まして、それで家帰ったハルタが親御さんにどんな風に思われるか、考えてみろ。
因みにハルタは自分がどう思われるかより、一緒に飲んでた俺達の印象がどうなるかを考えてると思うけどな」


そう云って、アキトはビールを一口流し込んで、ナオヤを見据えた。