「着信見ただろ? ナオヤじゃなかったんだよな?」 明らかに女の態度が怪しい。 「えっ……あ〜見る前に切れた……たぶん」 「ふーん。まぁいいや、見りゃわかる」 テーブルの上の携帯に手を伸ばし、開いた画面を見てアキトが眉間に皺を寄せた。 「ん? 何で不在着信じゃないんだ?」 「………………。」 「アキラッ!? 」 挙動不審な女が目を反らす。 詰め寄るアキトが、まさか……と口を開く。 「オマエ……もしかして……電話出たな……」 「……いや、そ、その……アレだよ、たまたまってやつだよ」