「あぁーあ、この愛情が伝わらないないなんて、情けない男……愛してるのは私のほうだけなのアキト?」 「うるっさいよ。俺シャワー浴びるから、勝手にしてっ」 「照れ屋さんなんだからっ」 バスルームへ向かうアキトを大人しく見送って、慣れた様子でキッチンへ立った女は冷蔵庫開けて覗き込むと、冷えた缶ビールを取り出し“プシュッ”とプルタブを起こしてリビングへ戻る。 相変わらずの部屋の雰囲気を確認しながら、すっかりくつろいでいた。