君がいた部屋~二階階段前倉庫~






今日で、今日で1年…


あたしは急いで階段を駆け降りる。


竜は悪いよ。


でも


それってあたしがこんなんだからじゃん!


プルルルルー


電話が鳴った。


出てる暇なんてなかった。


あたしは仕方ない電話に出た。


「もしもし?!」


「もしもし恵?!」


朋佳だった。


「どしたの?」


「学校が火事になった!!」





あたしの脳裏に竜の言葉が浮かんだ


あたしが来るまで絶対待ってるって…


あたしは電話を切らずに玄関から出た。


嫌な予感がする。


あり得ないけど、


だけど、


竜が無事だって確認したい!


それで、謝らなきゃ!!


殴られようと何させても構わない!


謝らなきゃ!!


あたしは真っ暗な道を走る。


サイレンの音が聞こえた。


学校はもうすぐだ。