そこには男の子がいた。


本を読んでる。


あたしは何故か安心した。


何故かは分からない。


ただ、その少年の存在があたしの気持ちを軽くさせた。


「あの、」


あたしは声をかけた。


その瞬間、


少年は驚いた様にこちらを向いた。


「あの…」


「お前何でここにいるんだ?」


「え…な、何でって、」

「どうやってここにきた!?」


少年は怒ってはいないもののかなり焦っていた。


「どうやってって、そこのドアから入って来たの。っていうかそれ以外だったら何?」


「お前は誰だ?」


「は?貴方こそ何?一体…っていうか倉庫のものは?」


「いいから!誰なんだお前!!」


あたしは頭に来た。


人が大人しく聞いていたら…


あたしは少年を睨んで踵を返した。


付き合ってられない。

あたしはそのまままたドアに向かった。


そして倉庫を出ると