君がいた部屋~二階階段前倉庫~



とうとう放課後がやって来た。


今日1日が早かったのは言うまでもなく、それは誰にとってもだった。


久しぶりに来た桜、


一触即発の休み時間。


あたしはその張りつめた空気が陰惨で仕方なかった。


終礼が終わった時、皆の緊張は一瞬にして溶け、すぐさま帰る人がほとんどだった。


そんな中、あたしは一人屋上へ向かう。


桜に来る様子があるかどうかは確かめなかった。


怖かったから


ではない。


信じてるから


ただそれだけ。


あたしは屋上で桜を待った。


時間が経つのが酷く遅く感じられた。


日はもうほとんど沈み、夕日の赤と雲の黒さが対称的であった。


それでもあたしは待ち続けた。


まだ桜は来ていない。


どうやって帰れと言うのだろう?


屋上を吹き抜ける冷たい風にあたしは答えた。


来る。


桜は来るに決まってる。