「桜…」
そこにはずっと学校に来ていなかった桜がいた。
桜はあたしを見てハッと驚く。
「…」
桜は何も言わなかった。
桜はその後、自分の作業に手を動かす。
荷物の片付けだろうか?
あたしもその後、自分が何をしに早く来たのかを思い出し、それに集中する。
だが、いつも程集中出来ない。
今教室にいるのはあたしと桜だけ。
正直、居心地は良くはなかった。
もういなくなるんだ。
教室で桜の姿を見るのもこれが最後かもしれない。
そう思うと胸が痛んだ。
あたしはシャーペンを動かしている手を止めた。
「桜、」
「…」
「桜ってば。」
「…」
「桜!」
「何よ。」
あたしはほっとした。
桜が返事してくれた事が嬉しかった。



