君がいた部屋~二階階段前倉庫~



あたしはゆっくりと目を開けた。


目の前は真っ暗だった。


あたしはわけが分からず、何があったか思いだそうとした。


そうだ、海に行こうとして車に乗ってたんだ、それで…


あたしは唾を飲んだ。


あたし、事故にあったの?


違う。そうじゃない。絶対違う。


まだ幼なかったあたしにはその事を受け入れるのはとても困難な事だった。


あたしの目はだんだん暗闇に慣れてきた。


あたしは何処かの部屋にいる事に気付いた。


そしてあたしは、自分がベッドの上で寝ていた事にも。


あたしは起き上がった。


ここは何処で?


あたしはどうなったの?


お父さんとお母さんは?


あたしはどんどん不安になっていった。


あたしは泣きじゃくった。


怖いよ…


助けて…


間もなく一筋の光が見えた。


光は大きくなっていき、同時に大きな影も現れた。