君がいた部屋~二階階段前倉庫~



「もう着くからな!」


あたしは目を開けた。


少し遠くに海が見えた。


海はどんどんあたしに近づいてくる。


綺麗だった。


輝く青い水が遊びに来ている人達を見守っている。


まるで、あの時とは大違いだ。


あたし達は近くの駐輪場にバイクを止めて海に向かった。


沢山の人で溢れかえってる砂浜はとても賑やかだった。


「美羽、向こう行こうぜ。」


「向こう?」


「おぉ、あんまり人がいない所。ここうるさいからろくに話もできねぇからさ。」


「いいよ。」


「美羽、男をもうちょっと疑えよ。」


「何で?」


「襲われるとか考えないわけ?」


「え…?」


「そうじゃないと俺が普段心配なの。お前が変な男に声かけられたらどうしようって。」


「…ご免。でも、」


いきなり襲われるとか言われても、


「あぁ、俺は何にもしないよ。ただ世の中にはろくでなしもいるって話。」