そんな風にまたなんだかんだと言い合っているうちに、やがて国語準備室にたどりついた。 担当クラスを持たない北瀬川先生は、職員室よりもこちらにいることの方が多いから。 「失礼しまーす」 ドアを開けるとすぐに、窓際の席に座る北瀬川先生の姿を見つけた。 部屋の中に足を進めながら 頭の中にはヒント②を思い浮かべる。 【道に迷ったら北瀬川先生に尋ねるべし】 先生のすぐ側に立ち、深町京悟が声をかけた。 「せんせー」 「ん? なんだ?」 「オレら、道に迷っちゃったみたいなんですけど――」