2LDKのお姫様

「いやいや、顔見たでしょ。見た目通り怖い人だよ。いつも睨まれてばかりだから」


そう言いながら苦笑いする。


それは、あまり自分には見せない顔だった。


『仲良さそうね。お付き合いしてるんですか』


「え……」



急に満遍ない笑顔になるシオリ。


「今なんと」


直ぐにかけよる。


『だから、浮気相手でしょ』


「いや……」


その笑顔が逆に物凄く恐ろしい。


あまり笑わない彼女なので、かえって怖いモノがある。


とは言っても、手作りのモノを見られてはやはり誤解は産まれる。


「浮気なんてしてませんよ」


『私、浮気なんてする人は大嫌い。二度とうちに来ないでね』


シオリは出て行ってしまった。


「……………え」


これは………


ヤバくないか……


と大は完全に死亡フラグが立っていた。