2LDKのお姫様

「強がっちゃってさ」


ホノカがそう言うと……


シオリはバンッとテーブルを叩き立ち上がった。


『私、コンビニ行って来る』


シオリは買い物に行ってしまった。


「本当に、あの二人はしようが無いね」


「うんうん」


少し焦った二人だった。


20分後


シオリはエレベーターで5階へ上がり、廊下を歩く。


彼女たちの部屋は奥から2番目にあり、隣は一応空きで、一番奥は大の部屋だ。


カツカツと足音が広がる。


そして部屋に近付くと彼の部屋のドアが開いた。


そしてそこからは、本当に女の人が出てきたのである。


「じゃあね。ちゃんと授業には来るのよ。アンタが来ないとヒナが煩いから」


聞き慣れない低く落ち着いた声。


そしてドアの奥から……


「うん。必ず行くよ」



聞き慣れた彼の声。


「じゃあな」


「じゃあ」


自棄に綺麗な人。