2LDKのお姫様

「外凄く寒いよ」


「当たり前だよ。もうすぐ冬だよ」


「しゅいろ、あんた本当に可愛くないわね」


しゅいろとホノカの痴話喧嘩が始まろうとすると。


『お二方、煩くするなら出てもらえます』


「いや、なんでもないよ」


シオリの鶴の一言がよく効く。


「あ、そういえば大くんの部屋。誰か来てたみたいだよ」


「そりゃ……誰か来るでしょ」


ホノカはコタツに入りとりあえず横になった。


「もしかして、女かも」



『……っ………』


シオリの体が少し反応した。


それを見てすかさずホノカのシオリ弄りは始まる。


「キスとかしてたりしてね」



「え、それはないでしょー」


私も見に行こうと言いながら、しゅいろはベランダへ走って行った。


………………………………


「本当に女の人だったよ」


『……………』


黙っているシオリ。


「スカート履いてる人がいたから多分女だよ」


女………


「シオリちゃん、心配ならシオリちゃんも見てくれば」



『……どうしてよ。別に大くんが誰と会おうと自由でしょ』


そんな強がりを言いながら実際は内心、ドキドキである。