2LDKのお姫様

帰るともう
二人は焼肉を始めていた。



『…………はぁぁ』



シオリのため息は尽きない筈だ。



「かんぱーい」



名ばかりの焼肉パーティー。



確か今年に入ってもう十数回目のはず。



「ほらシオリ。食べてみなよ。スッゴク美味しいよ」



ホノカが自棄に急かすので取り敢えず一切れ食べる。



『美味しい……』



やはり仙台とあってその味は格別に美味しい。



「あれ、どうして
 大くんお肉食べないの」



しゅいろが言う。



確かに先ほどから大は肉を一切れも口にしていない。



『どうしたの……お腹痛い』



心配するシオリ。



「『お腹痛い』だってさ」



しゅいろとホノカはその言葉に大爆笑した。



『あのねぇ……』



………………………………



シオリにやられてしまった二人。



そして



『どこか具合悪いの』



大の側へ行く。