2LDKのお姫様

その後、飲み会は結局二次会まで続いた。とにかく帰りたいと言ったのだが、彼女は担当を代わってくれるまで帰さない勢いであった。

どうも、とんでもない問題児だったらしい。

最終的には、まるでキャバクラ嬢まがいの対応である。まあ、正直、悪い気はしないものだ。

随分と仲睦まじくなって来たが、だからと言ってそれ以上の関係になるわけではない。

だいたい、代わって欲しいなら、こんな飲み会の席で言うと言うことは、あまり好きなやり方では無い。

一応お給料を貰って指導しているのである。真剣さなんてきれいごとを言うつもりはないが、もう少し違うやり方があるはずだ。

それに自分の生徒の悪口を言うものではない。

おそらく、酒のせいでそんな心の声に蓋がしまらなかったのだろう。

気付けば彼女に呼び出され土下座までされていた。

その一か月後、彼女がバイト先から去って行ったのは俺の責任だろうか。

とにかく強かに酔っていた。それだけは考慮して欲しいものだ。