2LDKのお姫様

10時には帰る。それは呪いのようなものだ。

別に言わなくても、レポートなどがなければ彼女は毎週、お風呂を沸かして待っていてくれた。

今よりも、おそらく、だいぶアツアツだったことは、言うまでもない。あの頃は随分と、彼女を腰痛にしていた。

それでも、笑顔でよく朝食を食べたものだ。最近では、そういう日の翌朝は機嫌が悪い。ただ、しつこいと言いながらキスをしてくる所が可愛い。惚気だろう。

細い女は性欲が強い。そんな都市伝説を気にしているようだったが、話を戻そう。戻すべきだ。

飲み会に参加する時に気をつけること。それは女の子の近くでは飲まないことであ。

長々と問題児の愚痴を聞かされた後で、結局担当を変わって欲しいなんて、随分と図々しいものだ。

見返りはあるつもりなのだろう。

ミニスカートに胸元を強調したスタイルは飲み会の定番。いや、これが彼女の交渉術なのかもしれない。

だが、無駄なことだ。

いくら下着の色を見せてくれても効果は無い。