「は……」
マンションに着いて早々に大は呆れていた。
今朝、家を出る時は動いていたはずのエレベーターに「現在作動チェック中」の貼り紙を見たのだ。
「なんじゃ、そりゃ」
何かの映画が聞いたようなセリフを呟いている自分にも呆れていたが、階段で七階まで上がらなければならない事実に嫌悪感を隠せなかったのだ。
随分と重たい買い物をしたのだ。これを携え階段を何段も上れば、疲れ果ててしまうに違いない。
貼り紙には〜pm3:30と書いてある。現在は3時ジャスト。
「あと30分か……」
今日は日差しは弱くないし、買い物袋は重たい。少し出掛けても実に耐え難い暇つぶしの時間になるだろう。
だがどうせ階段を上れば10分近くかかるだろう。
苦渋の選択である。
「どうするか」
迷う。早く帰って彼女に会いたい。しかしそれは苦難の道。
しかし、そのエレベーターの前で悩む時間に、もうすでに5分以上かけている事を大は気付いてなかった。
マンションに着いて早々に大は呆れていた。
今朝、家を出る時は動いていたはずのエレベーターに「現在作動チェック中」の貼り紙を見たのだ。
「なんじゃ、そりゃ」
何かの映画が聞いたようなセリフを呟いている自分にも呆れていたが、階段で七階まで上がらなければならない事実に嫌悪感を隠せなかったのだ。
随分と重たい買い物をしたのだ。これを携え階段を何段も上れば、疲れ果ててしまうに違いない。
貼り紙には〜pm3:30と書いてある。現在は3時ジャスト。
「あと30分か……」
今日は日差しは弱くないし、買い物袋は重たい。少し出掛けても実に耐え難い暇つぶしの時間になるだろう。
だがどうせ階段を上れば10分近くかかるだろう。
苦渋の選択である。
「どうするか」
迷う。早く帰って彼女に会いたい。しかしそれは苦難の道。
しかし、そのエレベーターの前で悩む時間に、もうすでに5分以上かけている事を大は気付いてなかった。



