『無理……』
何が無理なのだろうか。
「いや、実は」
彼が珍しく困った顔を見せた。
それもそのはず……
「あ、大くんお客さん誰だったの」
なんと彼の部屋から女の子が一人、暗闇の奥から出てきたのだ。
身長は、大はもちろんシオリよりも随分と小さい。しゅいろくらいだろう。
どうも元気が良いはつらつとしたイメージの少女で、驚きなのは髪の毛の色だ。
『金髪……』
「ああシオリさん、こいつ俺のゼミの同級生の紺野って言うヤツで……」
「なになに大くん、このべっぴんさんは」
はつらつと言うより、やけにテンションの高いと言うべきか。
とてもエキサイティングな印象を受ける少女だ。
「すみません、ちょっとこいつ酔っぱらってるんですよ」



