2LDKのお姫様


昼過ぎ。



シオリは予定通り家に着いた。



疲れていたが、今日は洗濯物を干していたから、畳まなくてはいけない。



『つかれた……』



寝不足の体に、授業終わりの運転はつらい。



その上洗濯物を畳めば尚更だ。



少し休憩しようと思い、シオリはソファーに座った。



しかしやはり、どうも眠れない。



もう歳なのだろうかとも不安になる。



そんな落ち込んでいる最中、カタンッという物音が、部屋の奥に響いた。



『……!』



こういうのが、彼女はすごく苦手だ。



『……泥棒』



ホラー映画などは案外好きな彼女。しかし目に見えないものは怖いらしく、幽霊がいたら怖いと思っている。



泥棒なんてのは、こそこそと隠れてやる商売。



もし後ろからおそわれでもしたら、ひとたまりもない。



思わず股に手をやる。



「だぁれだ」



『!』



心臓が止まるかと思った。










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