タイマーで予約していたご飯が炊けているのを確認すると、とりあえずシオリは卵を冷蔵庫から取り出した。
三人共に、今日は学校なのでお弁当を作らなくてはいけない。
一応学食もあるのだが、お金は馬鹿にならない。
それに案外、一人分だろうが三人分だろうが、そんなに手間は変わらない。
朝食を済ませて皿を水につけてから学校へ向かう。
「シオリ今日は帰り早いよね」
『うん……』
車の中、ホノカがシオリに話しかけていた。
「悪いけど今日帰り遅くなるからさ、夜中は鍵開けといて」
『……駄目よ。今日はしゅいろもいないし、危ない』
女が一人鍵を開けたまま寝るのは怖い。
「大丈夫、大くんには昨日電話しておいたから。」
本当に勝手だ。
でもまあ、ホノカもそこまで遅くはならないだろうし、それに彼がいるなら安心かもしれない。
『あんまり遅くならないでよ、最近は物騒だし』
「わかってる」
シオリの心配は尽きない
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