2LDKのお姫様

二人が黙り混み、車内は急にしんとなる。


『そ、そこ右』


「はい……」


彼女の意外な発言に驚かされたというか、大も話し掛けにくい。


しかし、これはチャンスじゃないだろうか。


「シオリさん」


『ち、違うの。さっきのは間違いだから』


赤くなる所がよくわかった。


「子供の数は俺が決めるんですか」


『だから……』


形勢逆転。


「そうですね、俺は三人くらいは欲しいですね」


『そんなには産めません』


「あ、やっぱり。今シオリさん、俺と結婚する事考えてたでしょ」


少し意地悪だと思ったが、どうもいじめたくなる。


『違う』


「ふふ」


『………』


上手い怒り方が解らず黙り混む。


「シオリさんの子供なら可愛いでしょうね」