2LDKのお姫様

午後7時。



『……………』



シオリはあれからソファーの上にかれこれ7,8時間くらい眠ってしまい、起きてみれば既に夕暮れは終わりかけている時だった。



洗濯も掃除もしておらず、ご飯さえ作っていない。



しかし今になって洗濯はもう難しい。掃除もご飯の準備との併用は簡単には出来ない。



とにかく、ご飯を作らなくてはと我に帰るとすぐにキッチンに立った。



寝起きの所為で体はダルく、少し気持ち悪い。冷蔵庫を開けても何も入っていなかった。



最悪の事態。



バイトの給料日まであと2日。今月は色々と出費が重なり、買い物をする余裕が無かったのだ。



『…………』



本当に倒れこみそうになる。いや、出来るなら今すぐにでも意識を失いたい気分。



そしてふとシオリは我に帰る。



いったい自分は何の為に、こんな毎日を送っているのかと。