2LDKのお姫様

『いや、ただの私の早とちりだったみたい』



どうやら今日は大学の病棟でそのことを調べてもらっていたらしい。



彼女の先輩に産婦人科志望の人がいたらしく、今日の事もだが、いつもよくお世話になっていると聞く。



「アハハ。妊娠してたら、直ぐに結婚でしたね」



珍しくミスをおかした彼女を笑う。



『……笑い事じゃないわよ』



恥ずかしがりながら、反論する彼女は可愛い。



「そうだね」



大は彼女が顔を赤くして怒るので、それが少しおかしかった。



外から朝の到来を告げる鳥たちの歌声が聞こえる。二人だけの朝はやはり静かだ。



『朝ごはん、できたから。早く来て』



「はいはい」



今日と言う1日の始まり。もちろん、正確な1日の始まりはでは無いのだが、どうにか今日も無事に過ごせそうだ。