2LDKのお姫様


とにかく飽きるのが早くて



スカートをどうやったらバレずに短く出来るか。という事しか考えていないのだ。



『まあ数列は公式通りちゃんと出来れば良いわよ。で、この前の英単語はやって来たわよね?』



シオリは必ず宿題を出す。



高校生には何か長期休みが無いかぎり宿題は出ないので



シオリは感覚が鈍らない様に必ず予習復習をさせる。



「いや、昨日さちょっとお腹が痛くて」



『へぇ。お腹が痛い人がお風呂上がりにアイスを食べるの?』



「いや……。すみません」



シオリに適う者は
この家にはいない



少なくとも起きている間は。



シオリに唯一勝てるのは隣に住む目付きの悪い青年だけで



しかもベッドの中だと、より弱いと言われている。



『しゅいろ、あなた本当に東大狙ってるんでしょ?。』



「はい」



ぎろぎろと睨み合う二人。



『まさか、灯台と勘違いしてないわよね……』