そして翌月
「はい連れてきたよ」
「どうも。青永です」
医学部の院があるキャンパスなど滅多に来ないので
大は変に緊張していた。
「そうそうキミ。目付きが悪そう
だったから覚える」
「……恐縮です」
「いや、あんまり褒めてはないん
だけどね」
ホノカの友人とあって自棄にフレンドリーな人だ。
「で、当の本人は?」
「あぁそれがね」
……………………………
その日の夕方
「で結局その子が風邪をひいて来
れなくて、せっかくだからって
バイキングに行ったわけ」
『………なんなのそれは?』
結局その人は、そもそもアメリカンジョーク的なモノだったのか
いきなりのどたキャンで来なかった。
シオリは不満そうな顔をしながらも、内心ホッとしていた。



