2LDKのお姫様


「あ帰って来たんだ」



10時半過ぎ、シオリが帰って来た。



『はぁぁ………』



部屋に入りソファーの前に来ると早々、だらしなーくクッションに倒れこんだ。



「何かあったの?」



ホノカとしゅいろは「?」を出しあいながら顔を見合わせていた。




『……………』



シオリは疲れたような顔で二人を眺めながら



『はぁぁ』と、またため息を洩らした。



「何感じ悪いなぁ」



珍しいシオリの態度にしゅいろは少し呆気にとられていた。



「多分、大くんに骨抜きにされたのよ」



察しなさいよ、と言わんばかりのフォローである。悪い意味で。



『はぁぁ……』



その日の夜



結局シオリは使い物にならず



夕食は出前を取ることになった。