2LDKのお姫様


しかしまあ、やはりそこまで行くと……。



我に返った所為か顔を真っ赤にして、自分の唇に手を当てる。



『…………』



気付かなかった。



いや、気付けなかった。



自分がこんなに彼のコトを好きになっていた事に。



彼女があたふたとしていると、



「…………ん」



やっと女顔の彼が目を覚ました。



「あれシオリさん」



急に目の前にシオリが現れて驚く青永 大。



『ぁ、……ぉはよう』



彼の顔が直視出来ない。



これは別に怖いからじゃなくて…



恥ずかしい。



「来てくれたの」



『うん。ホノカから聞いて』



「そう。ありがとう」



と頬を真赤に染めて微笑む大。



その姿を見て



『横、座って良い』



とシオリは聞くのだった。