2LDKのお姫様


『…………』



起きている時とのギャップの所為かもしれないが、



正直可愛いもの。



『…………』



触りたい。シオリはベッドの前で膝をついて彼により近付く。



静まりかえった部屋に自分と彼の呼吸しか聞こえない。



『…………っ』



しかし、あと少しという所でシオリは止まった。



何故なら、



ふと我に返って状況を確認してみると、



シオリは無意識に、彼とキスしようとしていた。



ホノカによく「そこまで好きなの」とよく言われるが。



そこまで好きなのだ。



仕方が無い。



どうしたって好きなものは好きなのだ。