「フランもシュリも、そこまでだ」

クラウスの一喝に、二人は正面に向きなおった。

「ええっと。じゃ、質問ね。どうしてみんな気絶しちゃったの? それとあの白い光。
あれはなんだったの?」

あたしの体から白い光が飛び出し、それを浴びた騎士団たち。
彼らは小一時間ばかり、気絶したままだった。

っていうか、騎士団たちだけじゃなくって城に従事していた誰もが例外なく、その場で意識を失っていた。


ただ、シュリだけは彼らよりも半分くらいの時間で目を覚ましていた。


おそらく、彼が半分しか獣人の血を引いていないっていうのが理由なんだろうけど。


「あの光は癒しの力だと思われます。制御されていない力は、強力な麻酔薬のような形になって私どもに作用したのだと思います」


癒しの力も加減を間違えると、とんでもないってこと?